2011年10月8日土曜日

北京のねずみ族



中国のねずみ族をドキュメントした番組をみて心が痛んだ。ねずみ族とは北京の地下防空壕を住まいにしている出稼ぎの人達のことを言います。20年以上も前から農村から出稼ぎに来ている人や、最近北京でビジネスチャンスをつかもうと大卒の高学歴のカップルなど様々な人達の模様は日本とまったく同じだ。


農村を捨てて出てきた60代の夫婦は20数年間、北京での戸籍がないために、ちまき売りや清掃のアルバイトばかりの仕事で金銭的な苦労の連続である。そんな苦しい生活にも24歳の次男に孫が生まれ、生きる希望を見出している。


ある23歳の若いカップルは大卒でも正社員の就職口がなく、生活に喘ぎながら自分達の夢にチャレンジしている。しかし、地下の部屋、クレジットの返済に追われ、出口のない現状に生活と精神的に追い詰められる。


またあるアニメーターを目指す24歳の若い女性は就職が見つからず、ある日突然行方不明となる。都会で自分が彷徨い、そして倒れて消えていく彼女自身が制作したアニメーションは痛々しい。若い人が集まっての会話では「大学での知識がまったく役に立たない。」と嘆いている。北京の富裕層は小学生前からの英会話スクールにこの若いカップルの一カ月分の給料を1時間の授業料で支払うが、このカップルの直接の収入とならない。大変な大矛盾だ。日本より過酷な面がある。逞しく現実の生活の大矛盾を切り開き、生き抜く力が必要だ。その力は自分自身に備わっている。中国、日本の若者が活躍できる舞台ができるよう私自身の全生命を捧げたい。





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