2012年9月7日金曜日

エネルギー革命



 バイオエタノールを製造するプラントを販売する企業、コンティング-アイを訪問しました。コンセプトはセルロース由来の産廃物をエタノールに変えるエネルギー革命です。具体的には従来まではごみとして廃棄されていたゴルフ場の芝やシュレッダーにかけた紙を酵素によってエタノールに変化させるバイオエネルギープラントです。現在エタノールはリッター50円を切る低コストで生産が可能になり、ビジネスとして採算がとれるようになってきたそうです。原料はゴルフ場の芝、産廃物のバナナの皮などもともと産廃に回していたものばかりなので、コストは0で、環境の負荷がかからない新しいビジネスモデルです。今後は食品会社とのジョイントが有望と思う。というのもバナナの皮の方が草よりも20%もエタノールに変えれる比率が高いそうだ。やはりカロリーの高いものはそれ相当の価値がある。他にもコーンの皮やジャガイモの皮なんかも有力だと私は思う。この会社は大変に面白い。女性研究者が会社を牽引している。エタノールに変える酵素を特許開発しているので、大手企業から引く手あまただ。プラントはおまけで、日本製よりも台湾、韓国製のものが、安く良いものが作れるそうだ。台湾は規制が少なく、韓国も現在、北との戦時中ということで、超法規的な体制がいつでもとれるそうである。日本は比較して手続きが煩雑になっているとのこと。こういうところで競争力の低下が表れている。


 さて話は変わって小泉八雲著の「日本の心」を読んだ。きっかけは朗読劇日本の面影を観て、自分と同じ歳になくなった小泉八雲のみた日本をもっと知りたいということだ。夜店での庶民の歓びの描写に幼い日の幸せな思いでが甦った。君子という短編では自己犠牲の姿が鮮やかに描かれている。草雲雀の作品では庶民が虫の音を愛で、作者自身が日本人以上の感性で虫と接した情景が描かれている。見事な日本人の姿である。小泉八雲は当然ながら私よりも日本のことを深く理解している。欧米人と比較して、善良に生きている日本人が好きで、日本に生きていることをこのうえなく幸福と思っている。これは大事だ。失われつつある日本の美徳を嘆くのではなく、善良な人達を愛し、共に生きている幸福を自分自身が実感することが、真の豊さを得ることではないか。八雲のように善良な人を愛する人間の繋がりを持ちたいと思う。





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